服部シライトのローカルな覚書

福島県の大学と自治体に所属しながら、 地域が抱えている課題に取り組んでいます。国内外の論文や著書をベースにした知識とノウハウの紹介と、実際に地域で実践しているプロジェクトについて発信します。

10年後のローカルの農業像

このブログの初回は、これからの農業についてです。

このテーマは色々な分野で議論されていますが、

今回ご紹介する内容は2017年に日本作物学会が

主催したシンポジウムから抜粋したものです。

(日本作物学会  講演会シンポジウムより  2017 )

作物学は、多様な環境条件下での作物の

生産性・持続性の向上・維持への貢献を通じて

日本の農業生産を支えてきた中山間地域農業の

根底を支える学問です。

 

これから農業の重要度が上がっていく

 

我が国の農地と農業生産の

4割はローカルです。

ローカル農地の条件は悪く、

北海道のように効率化も難しい。

また大規模消費地から遠く、

流通経費が掛かってしまいますが、

多様的な日本の食文化を支える

貴重な農業生産地です。

しかし担い手の高齢化が進み、

耕作放棄地が増えて行くばかりです。

 

これからの日本は人口減少ですが、

世界のトレンドは人口増加です。

今は海外から農産物を安く輸入できて

いますが、これから世界の人口が増えて

行くことを考えると自給率

高めて行くべきです。

 

ちなみに日本の環境収容力

(国内の農地面積をもとに何人養うことができ

るか)は、水田+畑地で4億930万人です。

これからの世界の状況を考えれば

農業生産品を日本の主な輸出商品にする

戦略は大いに可能性があります。

 

とはいえ、条件不利なローカルの農業は

工夫をしなければいけません。

シンポジウムでは実際の事例を踏まえ、

これからの農業像を紹介していました。

 

集落営農という担い手不足の解決方法

集落営農とは、集落を単位として農業を

共同で取り組むこと、

つまり農機具や知識や労力をシェアリング

することです。

岐阜県集落営農の促進に力を入れていて、

農家さんに対する研修やアドバイザーの派遣、

設備に対する助成を行っています。

 

 

農業像の事例については、

そこまで詳しく書いてなかったので、

情報をリサーチしつつ、随時追記して

いきたいと思います。