地場産業のアップデート事例6選③
事例紹介の2回目です。
循環型地場産業のあり方を
見ていきたいと思います。
長井市は人口2万8千人の
山形県南西部に位置する
「水と緑と花の町」です。
東京から山形県長井市まで約3時間。緑豊かな、朝日・飯豊山系の懐に抱かれた長井のまちは最上川舟運で栄えた「山の港町」だ。豊かな自然と季節の花に彩られた長井の魅力を紹介する。 https://t.co/wC2t8hA0cw
— 柏原光太郎 (@kassie0328) September 9, 2016
台所と農業を繋ぐ循環型まちづくり
長井市では環境と調和した
先進的な「まちづくり」の
取組みを行ってきました。
その一つがレインボープランです。
家庭から出る生ごみをコンポスト化して有機農業で利用し、できた農産物を地域の食卓に、という計画である。台所と農業に、まちとむらに、現在と未来に「信頼のレインボー(虹)」をかけようという「循環型地域づくり」の官民一体型事業である。
推進委員会も発足し、市を事務局に生産者、消費者、商工団体、農業団体、医師まで広範な関係者の参画を得た。このように、「レインボープラン」は、農業・土壌再生と消費者の食の安全確保を図る「循環型まちづくり」を市民が発案し、市民と行政が協働で作り上げた事業である。
まちの消費者(約5,000世帯)の生ごみが分別回収され、市のコンポストセンター(堆肥センター)で約80日間かけて堆肥にされ、それが農協経由で農家に販売される。その堆肥を使用して栽培した農産物には独自の「認証制度」を設けて、ブランド化、高付加価値化を図っている。
その後(2004年〜)の展開
①農業生産…NPOの立ち上げ、体制強化
②販売面…市民市場「虹の市場」をオープン
③福島県からの避難民支援事業
④六次化…商品・レシピ開発
⑤視察の受け入れ
山形県長井市のお土産で
— flowershopwnico (@flowershopwnico) March 27, 2018
菊芋乾燥チップスを
いただいたのでタコライスにトルティーヤの代わりに菊芋チップス砕いてトッピング😋✨菊芋の成分「セレン」は必須ミネラルの一つで抗酸化作用に重要な働きし、シミ、くすみ、老化防止の効果があるそう✨💕
毎日、取り入れよう〜✨ pic.twitter.com/ZeY0j2HBnf
福島県喜多方市は、「ラーメン」(100軒以上)と「蔵の街」(4,000棟超)として全国的に有名であり、人口4万8千人の小都市に年間120万人もの観光客が訪れる。また、喜多方市は、飯豊連峰の良質な伏流水と良質な地元米を使った酒造業・醸造業が盛んな「地場産業の町」でもある。酒蔵は現在9軒あり、人口比で全国トップクラスといわれる。
趣ある蔵のたたずまいに、歴史とロマンを感じる 福島県喜多方市|磐越自動車道会津若松ICから #クルマ で約20分の蔵の町、喜多方市。ドライブの途中におすすめのスポットを紹介します。https://t.co/cIzr8Xmcut pic.twitter.com/idH3VLGO75
— GAZOO 自動車関連ニュース (@gazoo_news) January 7, 2016
昨日久しぶりの喜多方訪問❗️
— vega (@vegavega74) November 17, 2018
一軒目、坂内食堂で
肉そば😋
ネギ多めが無料と聞いたから
もちろんネギ多めで。
相変わらず柔らかチャーシューが
美味いっす👍
平打ちのちぢれ麺とスープの
絡みも最高の一杯❗️#喜多方市 #ラーメン#坂内食堂 pic.twitter.com/3pguUBdeEA
「エネルギー自給圏構想」
酒と蔵とラーメンの町から発信
東日本大震災を機に、
老舗酒造を中心にして
エネルギー事業を展開。
喜多方市の老舗酒蔵の1社である(資)大和川酒造店(創業1790年)の9代目佐藤彌右衛門会長(66歳)は、本業での経営手腕もさることながら、東日本大震災後、原子力に依存しない社会を作ることを目的に、NPO「ふくしま会議」を設立し、会津電力(株)や飯館電力(株)を立上げる等、再生可能エネルギー事業分野でも世界的に注目を浴びている。
2016年末現在、会津地域を中心に太陽光発電所を57か所、4,570kw(一般家庭約1,370世帯分)を建設済みであり、今後、太陽光発電所の増設、バイオマスエネルギー事業、小水力発電、風力発電等を展開予定である。会津電力への出資者は、地元地銀、信金信組を含めた企業が40社、会津地域の自治体が6町村(磐梯町、北塩原村、猪苗代町、西会津町、只見町、三島町)、市民ファンド等、広く多様である。
同社は、会津地域の年間100億円に及ぶ化石燃料購入代を地域内の再生可能エネルギーへ転換することを目標にしている。佐藤氏は、「食料とエネルギーの地域内自給を図って、会津地域を豊かにし、自立できる会津地域を創りたい。そして、山紫水明の日本の風土文化、豊かなコミュニティを再生するために、会津地域をそのモデル地域にしたい」と、熱く語っている。
いやあ、やえもんさん、ほんと魅力的な方だよなあ。繊細にして磊落。地域の自立についてよく考えてらっしゃる。/ 会津電力社長 佐藤彌右衛門さん: 日本経済新聞 https://t.co/IzTIuagxe2
— 小松 理虔 (@riken_komatsu) March 27, 2018
彌右衛門さんの記事。
このような地方自治体の枠を超えた民間主導の「循環型社会形成」、「地域づくり」構想の原点は、同氏の①「ネットワーク力」(人脈の広さ)、②「マーケティング力」(消費者のニーズを重視)、③「事業転換力」(酒蔵経営における製品高級化、自動化・機械化、有機農家との連携による有機米酒生産、観光酒蔵による小売・直売化、輸出・国際化等を業界内で先駆けて実施)、④先祖から受け継いだ「人間力」(祖父から教わった儒教精神、政治との距離感、文化人等との交流、父から学んだ合理的経営やまちづくりへの関与)等にあるように思われる。
前回までの3つの事例と違うのは、
圧倒的に民間主導であることですね。
私も福島県出身ですが、
今後の佐藤彌右衛門さんの
動向には目が離せません。