服部シライトのローカルな覚書

福島県の大学と自治体に所属しながら、 地域が抱えている課題に取り組んでいます。国内外の論文や著書をベースにした知識とノウハウの紹介と、実際に地域で実践しているプロジェクトについて発信します。

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

都市農村交流を目指した廃校利用(千葉県鋸南町)②

今回は、千葉大学の安田隆博さん・小川真実さんの 都市交流施設・ 道の駅『保田小学校』 ―都市と農山漁村をつなぐ,新たな交流拠点― (千葉大学 経済研究 第32巻 第2号 2017年9月) の論説を参照して、さらに深く見て行きたいと思います。 保田小プロジェク…

都市農村交流を目指した廃校利用(千葉県鋸南町)

「都市農村交流」というキーワードは、 中山間地域で地域づくりの話し合いの中で よく出てくるテーマです。 廃校利用においても「都市農村交流」を テーマとした施設は多く見られます。 今回はその中でもモデルケースとなりうる、 千葉県鋸南町 都市交流施設…

民間公募方式での廃校活用の取り組み ②活用主体と内容

前回は行政の体制と取り組みの経緯を ざっくり紹介しました。 今回はどのような主体がどのような内容で 廃校の活用を始めたのかを ご紹介します。 三好市が応募に向けて、 活用に向けた基本方針を提示 ◯活用目的 活用主体が地域資源である休廃校等を活用する…

【地消地産】食と農を切り口にした循環型地域づくり

2018年10月24日、福島県伊達市某所に、 福島大学の小山良太先生(農業経済学) をお呼びして、 「六次化という切り口で 地域の今後を考える会」を開催。 今回はその内容を一部抜粋してお伝えします。 色々な話題が出ましたが、ポイントは2つ。 まず1つ目は…

民間公募方式での廃校活用の取り組み ①行政の体制と活動の経緯

まず三好市はどのような体制で 廃校活用の取り組みをしてきたのか 見ていきたいと思います。 三好市:廃校活用事業の経緯 出所:波出石誠『日本建築学会技術報告書』第23巻 第53号 254ページ まず最初のポイントは専従者の配置。 休廃校等の活用の取り組みは…

民間公募方式での廃校活用の取り組み(徳島県三好市)

皆さんが住む地域では、 廃校活用されている学校ありますか? 僕が住んでいる地域ではまだないのですが、 インターネットで検索してみると中山間地域を 中心に年々多くなっています。 Location:新潟・三条⚒最高におしゃれな廃校のビストロ#fujifilm_xseries…

廃校利用の紹介をはじめます

日本が抱える少子高齢化社会。 子供の数が年々減っていて、 学校の統廃合が進み、 毎年約500校が廃校になっています。 学校は地域のシンボルということで、 日本各地で様々な利活用が行われています。 最近ニュースでも良く見かけますが、 実は20年ほど前か…

平成最後の今年の漢字は「災」 

いやー、びっくりしました。 今年の漢字が「災」って。 今年の漢字「災」に高須院長「書くの断れよ坊さん」(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース https://t.co/c8Aq4yeXSM @YahooNewsTopics — 高須克弥 (@katsuyatakasu) December 12, 2018 震災復興に携わって…

中越から見る地域づくりの本質⑤ 限界集落から奇跡の集落へ

地域づくりと聞いてどのくらいの 地域の規模をイメージしますか? 大きいものは瀬戸内や金沢市などの複数の 地域を含んだエリアや中核市があり、 中くらいのものでは神山や遠野といった町村レベル、 小さいものでは人口数十人の集落があります。 中越を見て…

中越から見る地域づくりの本質④ 地域との関わり方

最近よくテレビや雑誌などで目にしませんか? 田園回帰、ローカル〇〇、コミュニティビジネス、リノベーションなど これは若者から大人まで農村に対する 関心が高まっていることを示しています。 地域おこし協力隊が増えているのも この潮流のひとつですね。…

中越から見る地域づくりの本質③ 国のお金をどう地域に使うか

地域づくりの仕事していると、 国のお金を使うことって難しいなと 思うことがよくあります。 使い方によっては、地域を衰退させます。 最近、木下斉さんが出した 【凡人のための地域再生入門】でも、 「補助金が地方のガンなんや!自分らの手で稼ぐ、 それ以…

中越から見る地域づくりの本質② 安心のあり方

「よくわからなけど、まぁ大丈夫じゃない?」 地域の方と話していると よく聞くフレーズです。 その背景には、 「もし何かあっても国や役場が なんとかしてくれる」 「今までも大丈夫だったから今回も大丈夫」 と言った根拠のない期待が あるように感じます…

中越から見る地域づくりの本質 ①たし算とかけ算のサポート

今回からは何回かに分けて、 新潟県の中越について紹介していきたいと思います。 2004年10月23日に起きた中越地震は農山村部に多大な被害をもたらしました。 地震によって山々が崩れ、道路は通行できなくなり、集落は孤立しました。 これにより住民は一時的…

10年後のローカルの農業像

このブログの初回は、これからの農業についてです。 このテーマは色々な分野で議論されていますが、 今回ご紹介する内容は2017年に日本作物学会が 主催したシンポジウムから抜粋したものです。 (日本作物学会 講演会シンポジウムより 2017 ) 作物学は、多…

ブログで目指すこと

はじめまして。 服部シライトといいます。 福島県の大学と自治体に所属しながら、 地域が抱えている課題に取り組んでいます。 分野は、 地域づくり・デザイン・農業・民俗学です。 ここでは国内外の論文や著書をベースに した知識とノウハウの紹介と、 僕が…